あらし〜あらし〜わーが名はあらし〜 へんしんにんじゃ あらし!けんざんっ! なんて歌(by水木一郎)が蘇る「変身忍者嵐」という特撮ヒーローものをご存知の方も多いと思います。ってそんなに多くないでしょうか。ジャニーズの「嵐」しか知らないとか、炎のコマの「ゲームセンターあらし」しか知らないとか?すいません。私が間違っていました。 そうそう、ゲームセンターあらしで思い出しましたが、あらしの基本技に「月面宙返り」ってありますよね。当時コロコロコミックでこれを読んでいた私は、「月面宙返り」の横に「ムーンサルト」ってルビがふってあるのを見て、かなり後までこの技を「むーんさるとり」と読んでいました。だってルビが付いている以上、漢字の読みだと思うじゃないですか。思いませんか。そうですか。 まあ、そんなことは脇に置いておきまして、嵐ですよ嵐。別に変身忍者ではないのですが、仮面を被ったヒーロー嵐は他にもいます。覆面レスラーの「嵐」。全日本の馬場と新日本の猪木時代から、歴史が止まっている私のプロレス頭脳では理解できないほどたくさんの団体があるプロレスですが、覆面レスラー「嵐」は、WARという団体に所属していたそうです。覆面レスラーって、歌舞伎役者とか落語家みたいに、名跡を継ぐような世界なんでしょうか、嵐にも初代と2代目がいます。(ひょっとして3代目もいるのでしょうか?) ![]() 空爆重戦車 嵐何のことを言ってるんだか皆目理解が出来ないながら(空爆重戦車、って「身軽なデブ」って意味でしょうか?)、重要なキーワードが出てきましたね。必殺技“フロッグ・スプラッシュ”!でたっ、蛙!!パチパチパチ。 |
Frogは言うまでもなく蛙、Splashは、水や泥を跳ね飛ばすような行為(血がドバドバ飛び散る映画をスプラッタームービーというのはその例)で、水溜りにバシャっと足を突っ込むようなそういう行為なんですが、蛙ですから、水の中に飛び込む様子が「Splash」なのでしょう。だから“フロッグ・スプラッシュ”は「蛙の飛び込み」みたいな意味だと。 じゃあ、どんな技なのかというと、早い話がトップロープからのダイビングボディプレス。すなわち寝っ転がった相手に覆い被さるように腹から激突する、「自分の方が痛いんじゃないの?」的大技なのです。 では、ただのダイビングボディプレスと、フロッグ・スプラッシュのどこが違うのか。重要なポイントはトップロープから飛び上がった直後にあります。体をぶつけにいくわけですから、基本的には体を伸ばした状態でフィニッシュを迎える必要があるにもかかわらず、空中で一度体を屈ませるのです。 百聞は一見に如かず。蝦蟇の穴出身の「カエルマスク」に実演していただきましょう。 ![]() |
このフロッグ・スプラッシュ、日本ではあまりポピュラーな言い回しではないようです。あの2代目タイガーマスク(ファンの方々から見ると適切な表現ではないと思いますが・・・)三沢光晴のダイビングボディプレスの形はまさに「フロッグ・スプラッシュ」なのですが、フロッグ・スプラッシュとは言いません。逆に、フロッグ・スプラッシュの解説で、「三沢式ダイビングボディプレス」としている場合もあるほど。 どうやら、元々は海の向こうで使っていた技名のようです。 WWE(ワールド・レスリング・エンターテイメント)というアメリカのレスリングショー団体がありますが、その中の選手のひとり「エディ・ゲレロ」の得意技はフロッグ・スプラッシュ。 そしてもうひとり。ジャン・クロード・ヴァンダムにあやかってリングネームを付けたという「ロブ・ヴァンダム」の得意技も「フロッグ・スプラッシュ」。何と、このロブ・ヴァンダムのフロッグ・スプラッシュは、その華麗さ、豪快さから「5つ星」がついて、「ファイブスター・フロッグ・スプラッシュ」と呼ばれています(英語の「5つ星」には、「最上の」というような意味があります。)。フロッグ・スプラッシュの本家争いかどうか、その辺りは知りませんが、エディ・ゲレロとロブ・ヴァンダムは抗争中らしいですよ。詳しくは専門サイトでどうぞ。 では、あまりの豪快さに仕掛けた本人が一番痛そうな、ロブ・ヴァンダムのファイブスター・フロッグ・スプラッシュを見ながら、お別れということで。 (ムービーが表示されない場合はこちらからダウンロード) |