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もののふのリングに飛び込むフロッグスプラッシュ - 字余り -

 ※ 引用文中、文字フォント、文字色等を変更して強調している部分は、当サイトで付したもので、原文とは関係ありません。
古池に飛び込む蛙だけでなく、四角いリングに飛び込んでいく男をご紹介。

■ 嵐いろいろ ■


あらし〜あらし〜わーが名はあらし〜
へんしんにんじゃ あらし!けんざんっ!

 なんて歌(by水木一郎)が蘇る「変身忍者嵐」という特撮ヒーローものをご存知の方も多いと思います。ってそんなに多くないでしょうか。ジャニーズの「嵐」しか知らないとか、炎のコマの「ゲームセンターあらし」しか知らないとか?すいません。私が間違っていました。
 そうそう、ゲームセンターあらしで思い出しましたが、あらしの基本技に「月面宙返り」ってありますよね。当時コロコロコミックでこれを読んでいた私は、「月面宙返り」の横に「ムーンサルト」ってルビがふってあるのを見て、かなり後までこの技を「むーんさるとり」と読んでいました。だってルビが付いている以上、漢字の読みだと思うじゃないですか。思いませんか。そうですか。

 まあ、そんなことは脇に置いておきまして、嵐ですよ嵐。別に変身忍者ではないのですが、仮面を被ったヒーロー嵐は他にもいます。覆面レスラーの「嵐」。全日本の馬場と新日本の猪木時代から、歴史が止まっている私のプロレス頭脳では理解できないほどたくさんの団体があるプロレスですが、覆面レスラー「嵐」は、WARという団体に所属していたそうです。覆面レスラーって、歌舞伎役者とか落語家みたいに、名跡を継ぐような世界なんでしょうか、嵐にも初代と2代目がいます。(ひょっとして3代目もいるのでしょうか?)

カエルマスク 「だから何だ!」と怒らず、もう少しお付き合いを。2代目嵐は、すでにマスクをぬいで、素顔で戦っていますが、リングネームは変わらず「嵐」を使っています。その人となりを、全日本プロレス公式ページから見てみましょう。
空爆重戦車 嵐

1961年11月8日、大阪府守口市出身。88年1月、大相撲から全日本プロレスに転向。88年3月31日魚津市総合体育館にて本名の高木功でデビュー。そのデビューを飾ったシリーズ中に、馬場御大自らがパートナーに大抜擢し、4月10日から11日の期間でアメリカ・メリーゴーランド州ボルチモアで開催された「世界タッグ五輪2」に出場。世界の強豪24チームの中で日本代表として出場し、4位と大健闘。
 90年になると全日本プロレスのリングからフェイドアウト。その後、SWS、PWC、SPWF、WARなどを渡り歩く。この間、WAR世界6人タッグ王座などを獲得した。
 2001年8月19日後楽園大会で全日本プロレスのリングに電撃復帰。スーパーへビー級の空中殺法を駆使しWAR快進撃を果たす。同年9月8日武道館大会でアジアタッグ王者決定戦に勝利し同王座を見事獲得。この勢いのまま臨んだ10月27日武道館大会でのvs全日本プロレス戦では重量 パワーで渕を粉砕、WAR軍の勝利に貢献した。
 『2001世界最強タッグ決定リーグ戦』にも初出場を果たす。成績は振るわなかったが、G馬場がほれ込んだ逸材だけに世界の強豪とも堂々と渡り合えるだけの実力を見せつけている。
 2002年1月14日横浜大会では天龍&安生組にノンタイトルながら敗退したことにより、アジアタッグ王座を返上したが、2002年4月13日武道館大会で荒谷とのコンビで再度獲得。得意技はフロッグ・スプラッシュ
 何のことを言ってるんだか皆目理解が出来ないながら(空爆重戦車、って「身軽なデブ」って意味でしょうか?)、重要なキーワードが出てきましたね。必殺技“フロッグ・スプラッシュ”!でたっ、蛙!!パチパチパチ。

■ 華麗なるフロッグスプラッシュ ■


 Frogは言うまでもなく蛙、Splashは、水や泥を跳ね飛ばすような行為(血がドバドバ飛び散る映画をスプラッタームービーというのはその例)で、水溜りにバシャっと足を突っ込むようなそういう行為なんですが、蛙ですから、水の中に飛び込む様子が「Splash」なのでしょう。だから“フロッグ・スプラッシュ”は「蛙の飛び込み」みたいな意味だと。

 じゃあ、どんな技なのかというと、早い話がトップロープからのダイビングボディプレス。すなわち寝っ転がった相手に覆い被さるように腹から激突する、「自分の方が痛いんじゃないの?」的大技なのです。

 では、ただのダイビングボディプレスと、フロッグ・スプラッシュのどこが違うのか。重要なポイントはトップロープから飛び上がった直後にあります。体をぶつけにいくわけですから、基本的には体を伸ばした状態でフィニッシュを迎える必要があるにもかかわらず、空中で一度体を屈ませるのです。
 百聞は一見に如かず。蝦蟇の穴出身の「カエルマスク」に実演していただきましょう。

実演Frog Splash
Frog Splash
 おそらく、この一度屈む様子が蛙のように見えることから名付けられたものでしょう。


■ 本家フロッグ・スプラッシュ ■


 このフロッグ・スプラッシュ、日本ではあまりポピュラーな言い回しではないようです。あの2代目タイガーマスク(ファンの方々から見ると適切な表現ではないと思いますが・・・)三沢光晴のダイビングボディプレスの形はまさに「フロッグ・スプラッシュ」なのですが、フロッグ・スプラッシュとは言いません。逆に、フロッグ・スプラッシュの解説で、「三沢式ダイビングボディプレス」としている場合もあるほど。
 どうやら、元々は海の向こうで使っていた技名のようです。

WWE(ワールド・レスリング・エンターテイメント)というアメリカのレスリングショー団体がありますが、その中の選手のひとり「エディ・ゲレロ」の得意技はフロッグ・スプラッシュ。
 そしてもうひとり。ジャン・クロード・ヴァンダムにあやかってリングネームを付けたという「ロブ・ヴァンダム」の得意技も「フロッグ・スプラッシュ」。何と、このロブ・ヴァンダムのフロッグ・スプラッシュは、その華麗さ、豪快さから「5つ星」がついて、「ファイブスター・フロッグ・スプラッシュ」と呼ばれています(英語の「5つ星」には、「最上の」というような意味があります。)。フロッグ・スプラッシュの本家争いかどうか、その辺りは知りませんが、エディ・ゲレロとロブ・ヴァンダムは抗争中らしいですよ。詳しくは専門サイトでどうぞ。
 では、あまりの豪快さに仕掛けた本人が一番痛そうな、ロブ・ヴァンダムのファイブスター・フロッグ・スプラッシュを見ながら、お別れということで。
(ムービーが表示されない場合はこちらからダウンロード

この映像はRobvandaminatorというサイトに掲載されていたものです。ロブ・ヴァンダム情報満載!

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