さて、蛙が福の神になる素質十分であることはお分かりになったかと思います。そこで今回の本題。「蛙の福神にお参りに行く。」 東京は浅草にある「本覚寺」。ここの境内には、なんと、「蟇大明神」があるというので、2002年1月26日(土)、家族揃って行って来ました浅草へ。 ちょうど今年は初詣もしないまんまだったので、平成14年度の運勢を「蟇」に託してみようとやら、神田から銀座線に乗りこみ田原町へ。 田原町の駅を出て、雷門通りの方向に進み、本願寺の辺りで左に折れるとしばらくして問屋街で有名な合羽橋に出ます。いろいろ店を回ってみたい衝動と闘いながら素通りして、さらに先に進むと、大黒屋というディスカウントショップが。これを目印に右に曲がると、ありました。「本覚寺」(⇒)。 規模はほどほどというところでしょうか。目的の社を求めてさまようと、観音像だとか、稲荷神社だとか、日蓮像だとか、狭いところごちゃ、っと詰まっていて、実に変わったところです。「蟇大明神」は、そういった並びの一番奥にあります。 これがそのお堂です。 一見地味に見えますが、その実、このお堂の周りには蝦蟇がいっぱい。屋根の上ものぼりも、左右に置いてある石も、すべて蝦蟇。詳しくは(↓) 「食用蛙供養塔」の二の舞を危ぶんでいた私は、それなりにちゃんとしたお堂があるのを見て、一安心。 しかし、外に見える蝦蟇は前振り。圧巻はお堂の中にあります。 お堂の中には、小さな焼き物の蝦蟇が、ごみ捨て場に捨てられたような雑然さで何百と並べられています(というより“突っ込まれて”います)。ほんとに何百、という数。さすがのわれわれも気持ち悪くなるくらい。 もともと、お堂の中に置いてある蝦蟇は、願掛けのために寺で販売している蛙を買って帰り、成就したときにお礼としてお堂に返すところから溜まったもののようで、新しいものを買って帰ることもできます。中くらいの蝦蟇で1,500円位だったでしょうか。 お参りにくる人は結構たくさんいて、われわれが滞在していた10分ほどの間に、5〜6人の参拝客がありました。 大明神の由来も書いてありました。画像をクリックすると読める程度に大きくなります。
土の中から蛙蟇塚を探し出した関さんが、どういう霊感を受けたのか非常に興味深いですね。この神社を雑誌の連載で紹介した、現代に蘇るマッド博物学者荒俣宏によれば、この関某の夢枕に蝦蟇が登場したことになっていますが・・・・ちょっと作ったっぽいな。 場所が浅草であるだけに、浅草寺も歩いていける距離にあります。浅草見物に行かれることがあったら、ぜひ、コースに組み入れてみてはいかがでしょうか。 どうでもいいですが、浅草寺の鳩は、うじゃうじゃいる上に、人間への警戒心が0です。子供と見るや、餌をくれる者と飛んできて肩に乗ったり、頭に乗ったり、餌でも持とうもんなら餌を握った手を集中的に攻撃するし・・・。 一度くらいまとめて捕まえて、レストランででも消費してはどうでしょう。 お堂の側に張り紙がしてあり、何でもそろそろお堂を建て替えるのだとか。もし、お出かけの場合は、建替え中に当るかもしれませんので、事前に確認された方がいいと思います。 建て替えるにあたって、お堂の中にある蛙は“抜魂”して処分するとのことで、欲しい人は持ってっていいと書いてあります(傷がない物、名前がない物に限る)。そこで、ちょっと古びた置物(⇒)の一つをチョイス、うちのご本尊とすることにしました。 身近なところにあった、理想的蛙福神「蟇大明神」。かえるクラブの守り神はこの蝦蟇ということになりました。 (了) |